RPG

326. Watson Discovery の制約と料金

先に説明した Watson Discovery の処理構造をもう一度下記に示す。

Watson には永久に無償で使える Liteプランとそれ以外の有償のプランがあるが

無償の Liteプランで使える [ 文書 ] の数は最大 1000 個までである。

先の説明で [ 文書 ] とは問い合わせたときに得られる回答の数であるということだったので
そう考えれば 1000 文書の制限は多い数ではない。

例えば RPG 解説書は 1050 ページである。
この PDF を 1 ページをひとつの文書として分割したとすると 1050 個の文書が必要となり
これは Liteプランをオーバーしてしまう。
しかも回答として RPG 解説書の 1 ページで出力されてしまうのであれば
目的とする記事を探すのはかなり面倒である。
従って Liteプランでは RPG 解説書を検索することには無理がある。

もうひとつの制限は

ひとつの環境では最大 50000 語の制限がある。

これは Liteプランだけでなく有償のプランであっても同じ制限である。
それでは複数の環境にまたがるマルチなコンテンツを用意すればよいかというと
ひとつのアカウントには、ひとつの環境しか定義できないので
複数の環境にまたがるコンテンツを定義することはできない。
ただし複数のコレクションを同時に検索することは可能である。

ところで Watson の料金であるが上記のように Liteプランでは無理となると
有償プランの最低料金が

500ドル/月

であるので年間、60万円の支払いが必要となる。

IBM は Watson Liteプランを個人相手にしきりに勧めているようだが
その上となる年間 60万円は個人で払う額ではない。
どのようなつもりで個人相手に Liteプランを勧めているのか
今のところ良く理解できない。

※ 2018年 9月 5日より株式会社オフィスクアトロでは IBM Cloud Advantage プランの
  契約を開始しました。