今、Webフェーシングとしての AutoWeb が急速に注目を集めるようになっている。
これは手前味噌の話ではなく 5250エミュレータの後継として注目を集めているのである。
話の発端は IBM が Client Access (iAccess)をこれ以上Windowsに追随しない。つまり
このリリースで最終とする、と発表したからである。
IBM は後継として IBM i ACS(=Access Client Solutions ) を推奨しているが
これは人気のなかった IBM HOD (=Host On Demmand )の焼き直しであることが
良く知られていてそのためか人気がなく問題が一段と顕在化している。
IBM ACS の問題は
IBM は半年かけて直すと公示しているが発表直後から
多くのバグを抱えていることになる。
操作性に加えて横方向に押しつぶしたようなフォントの表示は
お世辞にもよいとは言えない。
20年前はまだPCは高価であったのでクライアント数は多くなかったが
クライアントPCが個人にも多数普及している現在では
配布や保守、さらに初期コストも維持コストもかかる
クライアント/サーバー・モデルは旧時代の産物であり
採用を検討する対象の論外である。
SunMicroSystems が消滅しJavaもPHPなどに押されて急速に
利用度が衰えている。
JSP&Servletは実用的に学習や運用が難しすぎたのに
パフォーマンスが良くないときているので
Javaの開発プラットフォームも少なくなるだろう。
次に来るのはPHPではない。
オブジェクト指向のJavaScriptつまりJQuery、つまりは
JavaScript だけが生き残っていくだろう。
その状況下でJava製品が生き残っていくのは難しい。
Java でさえ確実に終焉に向かっているのだ。
CA/400で作成したデータ転送記述(.TTOおよび.DTF)を IBM ACS 用の
TDFX に移行するのもかなり難しい。
IBM が用意した移行ツールにバグがあり移行は無理という意見が多数を占めている。
移行を難しくしている原因のひとつにCA/400のデータ転送定義(.TTOおよび.DTF)
が UNIコードで作成されていることにあるかもしれない。
ただのUNIコードではなく UTF-16LB: CCSID : 1202
というあまり馴染みのないUNIコードである。
一般的にUNIコードと言えば HTMLで最も多く使用されているのが UTF-8
である。
次に多いのが UTF-16 (=UTF16GE: CCSID:1200)
であるが
CA/400 は CCSID:1202
という特殊なUNIコードを採用しているため
移行も難しくしているのだろう。
CCSID:1202
がどれくらい特殊であるかというと、まず IFS の WRKLNK は
CCSID:1202
をサポートしていない。
つまり IFS のストリーム・ファイルには CCSID:1202
は予期していなかったことになる。
次に EBCDIC とのインターフェースを考えると重要になるコード変換APIである
iconv
も CCSID:1202
をサポートしていない。
弊社では特殊なテクニックを使ってCCSID:1202
の変換に成功したのだが
一般的にはCCSID:1202
は EBCDIC には変換することができない。
それではAutoWebではどうだろうか?
AutoWebをまだまだ知らない人が多く、AutoWebとはWebフェーシング・ツールを
基本としているWeb化ツールである。
Webフェーシングであるので元のプログラムの表示画面を全くいじらずに
基本的にそのままで HTML として表示することができる。
aXes のような海外輸入製品も同様であるがただしそれらの機能はここまでである。
AutoWebがちがうのは DDSに記述を加えればさらに機能を拡大することができる。
コンボボックスやスクロール・バー、POPUPウィンドウなども
DDSに記述するだけで自由に作ることができる。
さらに 24*80画面サイズの制約を破ってDDSに記述さえすれば
いかようにでも大きな画面を作れることである。
海外輸入製品とちがうのは画面罫線や装置名が使えるの当たり前のこととして
海外輸入製品ではPCオーガナイザー(STRPCO)を使える製品はない。
PCオーガナイザーが使えるのはAutoWebだけである。
昨今のWin10問題で CA/400が使えないということで
それではこの際、Web化も含めてWebフェーシングに移行したいと
言うことになった場合、従来のPCOMMやCA/400によるデータ転送を
そのまま残していたのではPCOMMやCA/400をいつまでたっても廃止することができない。
しかし AutoWeb であればクライアントPC(Windows)にあった
データ転送定義(.TTO, .DTF)をサーバー(IBM i)のIFSに
移すだけでサーバー・サイド(IBM i)だけのデータ転送を行うことができる。
もちろん新規の転送定義もサーバー側に作成することができる。
つまり
AutoWeb は 5250エミュレータの機能を完全に吸収して
5250エミュレータを廃止することができる唯一の製品である。
ということになる。
aXes では画面の移行だけで拡張もできない。
IBM ACS では旧時代のクライアント/サーバー・モデルの時代に戻ってしまう。
サーバー一極集中管理こそが5250エミュレータの完全廃止を実現して
次世代のIBM i の運営に導くものである。