(1)-(2)で見てきたようにIBM iからの直接印刷には
３つの方法がありそれぞれ長所と短所があり
目的によって使い分ける必要があります。
| 種別 | 内容 | 通信 | 長所 | 短所 |
|---|---|---|---|---|
| GDI | Windowsプリンタ・ドライバに送信する方法 | SMB | すべてのプリンタに印刷可能 指定が可能 | Windowsが必要 |
| PDT | IBM i上でPDT変換してプリンタ・ドライバに接続 | SMB | PDTをそのまま活用できる 指定が可能 | Windowsが必要 PDT移行が必要 |
| LPR | IBM i上でPDT変換してLPRでプリンタに直接送信 | LPR | Windows不要 | LPRが使えないプリンタは不可 PDT移行が必要 |
[判断]
通信がSMBとはMicrosoftの定める仕様の通信方式です。
Windowsプリンタ・ドライバに通信するためにはこのSMBによる通信が必要です。
今、現在PDTを使って印刷出力している業務であっても
RPG/COBOLなどでプリンタ・メーカー用のストリームを出力している場合は
これまで同様PDTを使う必要があるので上記のPDTまたはLPRを選択する必要があります。
このうち複合機への出力でトレイや用紙の指定を行いたいのであれば
PDTを選択しそれ以外ならLPR印刷を指定するのがよいです。
またRPG/COBOLでプリンタ・メーカー用のバー・コード・イメージの出力などが
ないのであればPDTを使用していたとしてもそれはプリンタ・メーカー用への
変換を目的としているだけにすぎないのでPDTを選択する必要はない。
この場合はGDIまたはLPRを選択することになるが
複合機に印刷しているのであればGDIを選択したほうが用紙の選択など応用が
広い。
複合機でない通常のプリンタへの出力であればLPRを選択したほうが
Windowsの影響をなくすことができます。