数学とは何か?

5. 定義と定理

数学を学ぶ上で最初に定義(Definition)と定理(Theory)を明確に区別しておきたい。
数学は前提知識のない人にでもわかるように
用語はその場で明確にしておくというのが数学を語る上で
最も重要なことである。
弊社のマニュアルではどの章をご覧になったとしても
特殊用語を使う場合は必ず使用する直前の
言葉の意味を説明して宣言しているはずである。
これが定義である。

定義とは「○○のことを○○という」のように
言葉の意味を宣言することである。

つまり用語の宣言であるので決めごとであるので
定義が正しいとか間違っているという論議はない。
四つの塁に対して時計とホーム・ベースから反対回りに回って
最初の塁から1塁、2塁,3塁と定める、というように
定義したものを間違っているとかいう議論はしない。
定義とは取り決めたことであるので正しいとしか
言い様がない。

これに対して

定理とは証明可能な理論

のことです。
定義から証明によって導かれる理論です。
証明された定理を使ってまた次の定理が証明されます。

定理は定義と同じ真実である

つまり定理とは定義から証明によって
導き出されたものとして定義と同じ真実です。

歴史ヒストリーも論理的に証明できる

私は歴史ヒストリーの中で本能寺の変であっても
史実を定義すとればそこから証明によって
定理として論理的に本能寺の変の真相を
導くことができた。
歴史学者の中にもたった一人の論理思考ができる人が
いれば歴史を解明することはできたはずである。

現在、数学とはある新しい体系を定義して
それに対する定理を導いてその体系の構造を調べるという
方向に向きつつあります。

よく数学では計算バカ証明バカとの二種類を揶揄されますが
証明問題を数多く解いて証明バカになりたいものである。

証明の手法はやはりソフトウェアの問題の解決に
大いに役立つことになる。
数学的な証明の手法を意識することによって
ソフトウェアの開発効率が飛躍的に高まることは間違いない。

定義と定理は日本語として言葉がよく似ているが
混同しないで頂きたい。