コマンド

48. 長いパラメータを短縮して表示するには

コマンドで長いパラメータをそのまま表示したのでは
 後続するパラメータの説明が消えてしまう場合がある。
例えば


    IP アドレス  . . . . . . . . . . > '192.168.1.93'   

  

のように IPアドレスというパラメータは 15桁で表示されているが
実はこの後に続く説明として

F4= この PC のアドレスを検索

という説明がある。
実際は


  IP アドレス  . . . . . . . . . . > '192.168.1.93 F4= この PC のアドレスを検索

 

のように説明も続けて後ろに表示したいのだ。
ところが 192.168.1.93 の部分を 15桁で表示しているために
OSによって後続する説明: F4= この PC のアドレスを検索 が割愛されてしまっている。

解決方法はあるだろうか?

このようなケースにも備えて IBM は苦肉の策を用意してくれている。
コマンドのソースで


            PARM       KWD(IPADDR) TYPE(*CHAR) LEN(15) CHOICE(*PGM) +
                         CHOICEPGM(WINDOWS/CHCIPADR) +               
                         PMTCTL(IPADDR) +                            
                         PMTCTLPGM(WINDOWS/IPADDRPMTC) +             
                         PROMPT('IP アドレス ')        

となっているがここで初期プロンプト長(INLPMTLENV)というのがある。

                            パラメーター定義  (PARM)             
                                                                 
 選択項目を入力して,実行キーを押してください。                  
                                                                 
 プロンプト制御  . . . . . . . . PMTCTL       > IPADDR           
 プロンプト制御プログラム  . . . PMTCTLPGM    > IPADDRPMTC       
  [bボ[メー  . . . . . . . . . . .              >   WINDOWS        
 キー・パラメーター  . . . . . . KEYPARM        *NO              
 初期プロンプト長  . . . . . . . INLPMTLEN    > 12               
 プロンプト仕様 :                PROMPT                          
   プロンプト・テキスト /MSG ID               > 'IP アドレス '   
                                                                 

のようにして初期プロンプト長を 12文字として少し短くしてやると


  IP アドレス  . . . . . . . . . .                 F4= この PC のアドレスを検索

のように先頭の12バイトだけの表示に変更されるので
後続する説明も消えることなく表示される。

それでは 12文字しか入力できないではないかと言われるが
そうではない。
このIPアドレス欄の先頭に文字「& +(ブランク)」を入れて実行キーを押すとフル・サイズの
15文字で表示されるようになる。


  IP アドレス  . . . . . . . . . . &               F4= この PC のアドレスを検索


   IP アドレス  . . . . . . . . . .                       (15文字で表示)

これは コマンドとして機能であって標準的に用意されている。
ヘルプにもそのことを記述しておけば親切である。


                      WINDOWS ライターの開始  (STRWINWTR)                      
                                                                               
 選択項目を入力して,実行キーを押してください。                                
                                                                               
 仮想印刷装置  . . . . . . . . .   WIN11          リストは F4 または *ALL      
IP アドレス  . . . . . . . . . .                 F4= この PC のアドレスを検索  
              ................................................................ 
              :                     IPアドレス (IPADDR)                    : 
              :                                                              : 
              :  入力できる   IP   アドレスの長さについて                    : 
              :  入力可能な IP アドレスの長さは最大 15 文字ですが表示上は    : 
              :    12 文字しか示されていません。                             : 
              :  IP アドレスの先頭に文字 & を入れて実行すると入力欄は拡張さ  : 
              :  れて 15 文字まで入力できるようになります。                  : 
              :                                                              : 
              :                                                              : 
              :                                                              : 
              :                                                              : 
              :                                                              : 
              :                                                     終わり   : 
              :  F2= 拡張ヘルプ   F3= ヘルプ終了           F10= 最初へ移動   : 
F3= 終了    F :  F12= 取消し   F13= 情報援助   F20= 拡大   F24=gー の続き     : 
              ...............................................................:

コマンドの機能としてここまで用意されているということが
ご理解して頂ければ幸いである。