IBM マニュアルを閲覧していると「DB2 テキスト・エクステンダー」という用語が
出てくるが一体、これは何だろう ?
ライブラリー : QDB2TX
という名前のライブラリーが導入されていると思うがこれがそれである。
SELECT * FROM MyTextTable WHERE version = ’2’ AND DB2TX.CONTAINS ( DB2BOOKS_HANDLE, '"authorization" IN SAME PARAGRAPH AS "table" AND SYNONYM FORM OF "delete"') = 1
これは “authorization” という単語を含む文書のうちで
delete および delete に同義語を含むテキストを検索することを
意味する。
つまりDB2 テキスト・エクステンダーとは DB2 すなわち物理ファイルや
論理ファイルをテキストとしてテキスト索引を作成して
テキストとしてSQLなどで検索可能にする仕組みのことである。
データ・ベースをテキストとして扱うということでこれが何の役に立つのだろう? と
思われるかも知れない。
ある営業マンが自社の顧客を明日、初めて訪問するに当たりその顧客情報を
調べておきたいものとする。
その営業マンは自社の IBM i の顧客情報を取り出すに当たってどのように
調べればよいのだろうか ?
情報システム部門に依頼したところ担当者は入社まもなくてどこにどのような
情報が保管されているのかわからない。
これは結構よくある話でIBM i の莫大なデータ・ベースの識別や
管理が十分されていないことはよくある。
このようなときデータ・ベースがテキスト化されていれば顧客マスターや売掛金ファイルが
いかに分散されていてもテキスト・エクステンダー化されていれば
QUERY/400 や SQLで一発、検索されることだろう。
情報を取り出すためのプログラムがたとえ用意されていなくてもテキスト化されていれば
データ・ベースの名前はどのライブラリーに入っているのかもわからなくても
検索することができる。
このように情報システム部門の長年にわたる経験や記憶力がなくても
誰にでもIBM i を手軽に扱うことができるようになり、データの活用が可能になる。
もちろんセキュリティ管理もそれなりに必要となってくるのであるが。
実は Google にも社内データの検索ツールが提供されているが
そのまま使ったのでは莫大な検索時間がかかってしまい使い物にはならない。
DB2 テキスト・エクステンダー を使えば GUIツールでの検索も可能になるだろう。