数学とは何か?

20. 仮定法の反例とは

あるFaceBookのサイトでの邪馬台国はどこにあったのかと
いう論議で元IBM特約店の社員でもあった歴史学者の人は
邪馬台国が北九州にあったと仮定すると
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・邪馬台国は当時の魏志倭人伝によれば魏の国へ日本の
丹(水銀)を何度も朝貢している。

・しかし当時の九州の古墳で使用されている朱(水銀)は
朝鮮半島からのものばかりであることが
科学的な検証によって解明されている。

・もし北九州に丹(水銀)が豊富に産出しているのであれば
北九州の墳墓にも日本国内産の朱(水銀)が使用されていた
はずである。

・一方で当時は近畿地方、特に大和周辺で朱(水銀)が豊富に
産出されていたことが史実として判明している。
 従って邪馬台国が北九州にあったとすると矛盾が
発生する。

・今年の正倉院展でも丹(水銀)が貴重品として展示されていた。
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… つまり邪馬台国が北九州にあったと仮定すると
北九州の墳墓に使われている丹(水銀)がすべて
輸入品であることに矛盾するというわけである。

これほど明確な証拠があれば九州説を肯定することは
できないとその学者は論じていた。
ところがコメントした人は「それは一つの例であって
すべてを証明するとは限らない」と反論したのだが
このコメント者は間違っている。
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 ある仮定に対してひとつの矛盾でもあればその仮定は
まちがっていることになる。
これは数学の「仮定法」と言われる証明のひとつであって
明らかなことであるのだがコメントした人に論理的思考が
ないので納得していないようである。

このように間違っていることを証明する反例は
ひとつでもあれば十分なのであるがそれが理解できない
人もいるのは問題で残念なことにそのような人を
相手に論議しても納得させることはできない。
数学的に証明したところで理解できないのでは
どうしようもないのである。
歴史も論理的に考察することが必要で
歴史の面白さはいくつかの史実を仮定として
論理的に当時の真実を推察していくことではないかと
思う。

このように論理思考は普段から重要であり
それは高校の一年生あたりで学習しているはずである。

仮定が間違っていることを証明するには
反例がひとつでもあれば十分である。


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