おおよそIBM iのコマンドらしからぬ NETSTAT というコマンドも UNIXから派生したコマンドである。
NETSTAT + [実行] でオプション=1 を選択するはまたは
NETSTAT OPTION(*IFC) + [実行] を行うと次のように表示される。
[ NETSTAT OPTION(*IFC) ]
TCP/IP インターフェース状況の処理 システム : Sxxxxxxx オプションを入力して,実行キーを押してください。 5= 詳細の表示 8= 関連経路の表示 9= 開始 10= 終了 12= 構成状況の処理 14=マルチキャスト・グループ の表示 インターフェース OPT IP アドレス ネットワーク・アドレス 回線記述 状況 127.0.0.1 127.0.0.0 *LOOPBACK 活動中 192.168.1.9 192.168.1.0 ETHLINE 活動中 218.44.135.22 218.44.135.16 ETHOUTLINE 活動中 終わり F3= 終了 F9= コマンド入力行 F11= 回線情報の表示 F12= 取り消しF13= カラムによる分類 F20=IPV6 インターフェース の処理 F24= キーの続き
[解説]
これもCFGTCP のオプション=1 に非常によく似ていて
LANカードの接続を示している。
*LOOPBACKとは自分自身を示しており
ETHLINE は構内LAN
ETHOUTLINE はインターネット接続を示している。
CFGTCPとちがうところは回線の接続状況も表示されていることである。
この表示ではいずれも活動中として表示されているが
回線が切断された場合は「非活動」と表示される。
回線が切断されるのはどういうことかというと
BM i から HUB へネットワーク回線は繋がっていてその先はルーターに繋がり
ルーターから社内のネットワークまたはインターネットに接続されることになる。
ここからは大事な話であるが停電が起こったときにIBM iは多くはUPS(無停電装置)に
繋がれているのでしばらくは電力が供給された後にIBM iも電源がUPSの制御によって
正常に遮断されることになる。
しかしHUBやルーターはUPSには接続されていない。
HUB
このためUPSによる電力の供給中にTCP/IPインターフェースつまりLANカードは
非活動になってしまう。
停電が終わって電力が供給開始になった後でも回線は非活動になったままであり
これを回復させるには回線記述(LIND)をオフ・オン(VARY OFF/ON)させる必要がある。
ルーター
というのが旧IBM iのi5/OSリリースでの話であるが Ver5.4以降は自動回復の
機能が追加されている。
そのためIBMユーザーは意識することなく電源が復旧すればIBM iの通信回線も
自動的に復旧することになる。
もしTCP/IP回線がオフのままであればコンソールによる接続によって
リセットするしか方法がなくコンソールのない弊社のような貧乏会社では
復旧の方法が無くなってしまう。
しかしソフトウェアによる監視でTCP/IPネットワークを復旧させる方法もある。
ソフトウェアによるネットワーク監視はToolsで紹介を予定している。