先日、元IBM特約店を退職された方とお会いして話をした。
私の「IBM iの人材を探しても50才以上の方ばかりで
若い人がいない」という私からの相談に応じたものである。
この人の話によるとなんとIBM i の開発者の年齢層は40代から上であって
30才代の開発者は見たことがないとのことであった !!
確かにお客様の中でもベテランの担当者が定年で退職されると
引き継ぎとなる若い人が育っていないので
IBM i を廃止するというものである。
一方で後継となる世代がしっかり育っているところは
「IBM iをこれからも使い続けていきたい!」と断言している。
IBM i では基幹システムが構築されているので
基幹システムとは企業の物とお金の流れを制御するものであるから
そう変わることはない。
このベテラン元営業の人の話によればIBM i から他のオープン系に
基幹システムを変更するにはIBM iを構築した費用の約3倍の
費用がかかるとのことである。
確かに基幹システムが安定しているのであれば
3倍の費用をかけてまで変更改修する必要はない。
情報系のシステムを周りに構築していけばよいだけである。
しかし基幹システムをリスクをかけてまで変更するのは
システムの問題よりは維持する技術者の退職による問題のほうが
大きいようである。
IBM iを知る人間にとっては IBM iは実によくできていることを
十分理解している。
しかし新しく入る社員にとっては開発効率が悪くて
潜在的なバグを含んでいてもJavaのほうがいいようである。
実際、RPGと同じことをJavaでやればとてつもなく
工数がかかるし甚だ面倒である。
しかしJavaは入口だけはやさしい。
Javaの解説本は書店やインターネットにも数多く溢れている。
数十万件のデータ・ベースが普通にどこの IBM iにもありふれているが
JDBC で数十万件のレコードにアクセスすると使い物にならないほど
遅くなってしまうのだがいくら説明しても無駄なようである。
かと言って実用的なJavaの開発力のある若い開発者はほとんどいない。
入門用のJavaをかじった程度がほとんどである。
私もJavaは一応学習はしたちと簡単なJavaくらいは書けるとは思う。
しかしRPGのほうが圧倒的に開発効率は高い。
これはいくら説明しても若い人には通じない。
今の世代は新しいことを学習するのが好まないようである。
しかし一方でJavaScriptなどに高度な力を示す若い人も多い。
ちなみに私の知る限り大手企業がIBM iから移行する先は
Javaではなく多くがUNIXである。
若い人を IBM iに引き止めたがるベンダーは
SQLを最初に作ったのはIBMである、とか
単一レベル記憶、リレーショナル・データ・ベースとか
古い過去の栄光ばかりを自慢したがる。
ベンダーはIBMユーザーを応援します、とか掛け声ばかりである。
本当にそう思うのならIBM iを魅力的にするようなソリューションを
開発するなりの努力をすべきだ。
IBMベンダーがIBMユーザーを支援するのは仕事なので
当たり前のことだ。
古い栄光を自慢するのではなくIBMユーザヘーの利益になるような
新しいイノベーションを開発すべきだ。
それは教育制度であってもよい。
やはり次の世代への継承が重要と痛感する。
皆さんはどう思いますか?