RPGからILE-RPGに変わったのは文法の単純な拡張ではない。
ILE(=Integlated Language Enviroment:統合化開発環境)としてのILE-RPGは
複数の言語やモジュールからひとつのプログラムやサービス・プログラムを
構成することができる、というそれまでとは全く異なる開発言語の拡張がなされた。
これは当時のRPGの開発スタッフによって相当、練り上げて構成されたものだと
思うが統合化開発環境の特質はこれまで何度も紹介してきたが
ここではRPGそのものの文法上の拡張について紹介しよう。
ILE-RPG は従来のRPG IIIに比べて次の大きな進化がある
・プロシージャーの搭載と公開
・フリー・フォーマットによる記述
・QUALIFIED のデータ構造
・組込み関数の充実
・ポインタが使用可能
… ILE-RPGは C言語やJavaなどの考え方を大いに取り入れており
しかもRPGからC言語の関数も利用できる。
MI(=MachineLanguage:機械言語)はC言語からも利用できるので
RPGからMIの関数も利用することができる。
しかもRPGはC言語にもないビット操作が可能である。
一般に開発言語がOSバージョンの進化に伴ってこれほど進化することも
珍しい。
Windowsのバージョン・アップに伴ってVC++も大幅に進化することはない。
IBMユーザーはRPGの拡張は当たり前のように思っているようだが
これほど劇的に進化している開発言語も珍しいのである。
次回からはRPG言語で進化した上記の機能についてくわしく説明する。