プリンタ・セッションを廃止して直接印刷したいと
いう要望が多い。
しかし直接印刷にするとなると意外な障害で
いくつか出てくる。
このカテゴリーでは直接印刷の障害を解説していきたい。
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■悪名高いPDT
最初の原因となるのがまず悪名高いPDTが原因である。
PDTとはIBM iの印刷ストリーム(=SCSストリーム)を
プリンタ・メーカー用のストリームに変換する変換テーブルである。
元々はMicrosoftの印刷ストリームもそのままで
プリンタに印刷できるものではない。
Microsoftの印刷ストリームはSMBストリームと呼ばれる仕様のものであるが
これを各プリンタ会社用の規格のストリームに変換するのが
いわゆるプリンタ・ドライバーである。
同じようにIBM のSCSストリームをプリンタ会社用に変換するものが
PDTである。
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ところがバー・コードやQRコードを印刷するためにIBMユーザーの要望に
合わせてPDTをカスタマイズする場合がある。
このようなことをしてしまうともうPDTから逃れられない。
プリンタ・セッションを廃止しようにもPDTを保持する必要があるので
プリンタ・セッションを廃止することはできなくなってしまう。
■ PDTの問題を解決するには
弊社のtheWindowsライターを使えばこのPDTをIBM iサーバー側に
移転してPDTを再利用することもできる。
だが最もベストな解決方法はこのPDTの使用をなくすことである。
このようなPDTを使っていたのではプリンタはいつまでもそのプリンタ・メーカーの
指定する高価なプリンタにしか印刷することはできない。
SpoolライターVer5.0のDDSのBARCODEキー・ワードの記述に変更してしまえば
すべてのプリンタで制限することなくバー・コードやQRコードを印刷することが
できるようになる。
つまりつけ刃的な解決ではなく根本からの解決にしないと
PDTを廃止することはできない。
つまり直接印刷に移行することはできない。
PDTを移行するよりは廃止する方向で考えるべきである。
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