Windowsに用意されている便利なローカル印刷を
ご存知でしょうか?
■ Windowsにも LPD があります
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LPRの受け側のサーバー・デーモンのことをLPDと呼びますが
実はどのWindowsも標準的にLPDというプリンタ・デーモンが
初めから導入されています。
LPDというのはLPRに対応するUNIXのサーバーであり
ほとんどのプリンタではLPDが初めから起動されて
待機しています。
このおかげでどのプリンタにでもLPR印刷ができるように
なっています。
あなたのWindowsも今すぐ[コントロール・パネル] – [インストールされた更新プログラム] – [Windows機能の有効化または無効化]を調べてみてください。
「印刷とドキュメント・サービス」の項目の中に「LPD印刷サービス」というのがあるはずです。
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Windowsにおいても初めから LPDは導入されていますので
一度だけこのLPDを起動しておくと次からは
Windowsの電源を再起動したとしてもLPDは起動されて
待機中となります。
■ スプールをWindowsにリダイレクトすると
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このWindowsのLPDに対してプリンタ名前を指定して
スプールを投げてやるとWindowsは指定されたプリンタに受取ったスプールを
転送して印刷を実行します。
このことを利用してIBM iサーバー側では
遠隔ロケーションが「127.0.0.1」として登録されている
印刷装置のOUTQにスプールが投入されたら
そのスプールを投入させたジョブ(=クライアントPC)に
スプールをリダイレクトします。
( 127.0.0.1 とはループ・バック・アドレスといってサーバーが自分自身のことを示すIPアドレスのことです)
■ すべて要求元にスプールが返送
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つまり127.0.0.1の装置のOUTQに印刷を出力すると
すべてのスプールはそれを投入した要求元のWindowsPCに
リダイレクトされて印刷されるという印刷ができます。
このことをローカル印刷と呼びます。
■ OUTQはひとつだけ
ローカル印刷を全社で実行しようとすると必要なOUTQ は
たったひとつだけで十分です。あるLPR印刷装置で遠隔IPアドレスが
127.0.0.1であるものをひとつだけ作ればよいのです。
そしてすべてのスプールをこのOUTQに投入してやれば
印刷はすべて要求元へリダイレクトされます。
■ エンド・ユーザー指向の印刷方式
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今まではどのクライアントから印刷要求されると
どのプリンタに印刷するかはIBM iサーバー側だけが
決定していました。
CHGJOB OUTQ(XXXX)
という具合です。しかしローカル印刷ではクライアントの
Windowsへスプールが転送されるだけでどのプリンタで
印刷されるのかはIBM iサーバー側ではわかりません。
どのプリンタで印刷するか選択する主導権のあるのは
クライアントつまりエンド・ユーザーです。
エンド・ユーザーが新しいプリンタを現場で購入して
それを印刷するプリンタとして設定するだけで
新しいプリンタで印刷することができます。
■印刷の主導権をエンド・ユーザーに
このように使う現場で使うプリンタを選択できる裁量権を
与えることがエンド・ユーザーの満足度の向上に繋がります。
どのプリンタでどのように印刷するのかを決めるのは
印刷結果を使用するエンド・ユーザーつまり利用部門であるべきです。
もちろんローカル印刷ではプリンタセッションは不要な
直接印刷です。
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これからの印刷手法としてぜひローカル印刷に注目してください。
このように画期的なローカル印刷ができるのはSpoolライターVer5.0だけです。
ローカル印刷はもうあちこちのお客さまで始まっています。
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