IBM iのシステム開発を専門としている開発者に適した
筆者が選んだWindowsPCの選び方のポイントについて紹介しよう。
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■ ILR-ブックマネージャーは32ビット
IBM i APIやIBMマニュアルの参照では今でも実はILR-ブックマネージャーを
参照することが多い。
最新のAPIは英文でインターネットで公開されているが
それでもILR-ブックマネージャーは調べやすいので
今でも大変役に立っているがこれは32bit Windowsでしか動作しない。
そこで選択するWindowsPCは 32ビットであることが必要条件である。
■ ハードディスクは SSD で
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最近、使用していたWindows8.1のPCのハード・ディスクにクラスターの
エラーが頻出してPCをリブレースしなければならなくなった。
ハードディスク(HDD)は ご存知のように回転する磁気ディスクを
読取り/書き込み用のアクセス・アームが動いて磁気ディスクの内容を
読取っている。
これでは経年変化による劣化や故障が起こりやすくなるのも当然である。
また地震による故障も起こりやすいと言われておりそのため
IBM PowerSystemでもHDDではなくSSDの採用が増えている。
それに比べてノートPCではSSDと呼ばれる磁気記憶媒体で
HDDに比べて高速に動作して物理的に動くものが何もないので
経年劣化は少なく地震にも強い。
SSDは当初はノートPCに使われていたが今ではデスクトップPCでも
SSDを指定することができる。
そこで次の新しいPCはSSDを指定した。
■ 新品Windows7 インストール
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Windowsは8.1やWindows10,11 も使っているがWindows8.1のプロック・メニューは
大変使いにくくMicrocoftはWindows10でこれを廃止してしまった。
素直で使いやすかったのはWindows7である。
そこでPCのベンダーではWindows7をプレ・インストールする業者もいる。
そこで Windows7を選択した。
■ 耐久性のあるサーバー・モデル
Windows7 Pro を導入したモデルの中でも耐久性のある部品で構成された
サーバー・モデルも販売されている。
開発者が保有しているPCには貴重な情報が保管されているので
消失は許されない。
そこで最上位のサーバー・モデルを今回は選択した。
■ 社内のPCもSSDに変更
社内では顧客情報などの貴重な情報が保管されているPCやサーバーも
存在している。
顧客情報など重要な情報は複数のPCやサーバーに分散して同時保管しているが
それでも今回の障害を受けてより強固な体勢が必要であると考えて
社内PCをSSDモデルへ変更した。
■ IBM iの保全体勢も万全に
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弊社には4台のIBM AS/400とPowerSystemを社内にオンプレで保有している。
各々のシステムはUPSはもちろんテープ装置へのBACKUPだけでなく
深夜に別サーバーへのバッチ転送などによってBACKUPを行っているが
2018年に大阪を直撃した台風による停電で1台のPowerSystemのCPUに
故障が発生した。
弊社のオフィス・ビルは強力な免震構造であり大阪北部地震でも
社内にはほとんど影響はなかったが電源供給でこのような問題があった。
もちろん各サーバーにはUPSで電気を供給しているがUPSがカバーするのは
停電からせいぜい1時間まででそれ以上は供給されない。
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そこで現在、データ・ハウジングとして社内のPowerSystemを
移管を計画中である。
データ・ハウジングであれば電源は二重に供給されるので
UPSは不要となる。
データ・ハウジングやクラウドでは今度はネットワークの問題が
発生する可能性があるが幸い予定しているデータ・ハウジングの
センターでは昨年末の大規模なインターネットのトラブルでも
ほとんど影響がなかったということである。
これに対して昨年11月まで契約していたクラウド・サービスでは
大規模なトラブルに見舞われていたようである。
せっかくのクラウドに移管してもインフラが脆弱であれば
業務がストップすることになりかねない。
クラウド業者の選定は安かろう悪かろうとならないように
慎重な検討が必要であると感じている。