コマンド

19. コマンドの動詞

System i の経験の長い人も「自分は一体、いくつのコマンドを知っているのだろうか ?」とか
逆にこれから System i を勉強する人も「自分は、いつくのコマンドを覚えれば良いのだろうか?」
という疑問を持ったことはないだろうか ?
また新入社員や次の世代の人に、どれだけの数のコマンドだけは知っていてもらいたいとして
教育すればよいのだろうか ? という問題もあるはずである。

System i で提供されているコマンドは、基本的に 動詞 + 目的語 の形式を基本として構成されている。
例えば

DSPLIB コマンド (ライブラリーの表示)  =   DSP (動詞 : Disply ) +  LIB (目的語 : Library )

のようにして構成されている。

さらに動詞 も 目的語 も 英3文字の英頭文字を代表として取って、表現しているので
非常にわかりやすいし、覚えやすくできている。
System i で使用される動詞の種類は 85 個の動詞がある。
いずれもやさしいものであるので、学習するほどではないが間違った理解では
コマンドそのものを駆使することができなくなってしまう。
それではどのくらいの数を基本として必要となるのだろうか ?
85種類すべての動詞を覚えておけば完全であるが実際のところは
実用上、それほど多くの数の動詞を覚えておく必要はない。
過去の経験を元に動詞コマンドの中から抜き出してみたところ
次の表としてまとめた

45個の動詞である。

このわずか 45個の動詞を覚えておくだけで、不明になればいつでも

   DSP*  + [実行]

のようにしてコマンド入力欄に打鍵するだけで


                                      コマンドの選択              
                                                    
   OPT   コマンド   ライブラリー      テキスト                     
         DSPACC      QSYS         アクセス・コード表示         
         DSPACCAUT   QSYS         アクセス・コード権限表示     
         DSPACTPJ    QSYS         活動事前開始ジョブの表示     
            :                          :  

のように DSP から始まるコマンドの候補の一覧を表示することができる。
ということは、次の 45種類の動詞さえ覚えておけば System i のほとんどの操作を
行うことができるということになる。

コマンド表記英語意味と使用される代表的なコマンド
ADDAdd追加する( ADDPFM )
ALC Allocate割り振る( ALCOBJ )
CALLCall呼び出す( CALL )
CFG Config設定( CFGTCP )
CHG Change変更する( CHGOBJD, CHGUSRPRF , CHGDTA)
CHK Check 検査する( CHKOBJ )
CLR Clear 消去する( CLRPFM, CLRLIB )
CPY Copy複写する( CPYF, CPYSRCF )
CRT Create作成する( CRTLIB, CRTUSRPRF, CRTSRCPF, CRTPGM, CRTRPGPGM, ... )
CVT Convert 変換する( CVTRPGSRC )
DCL Declare 宣言する( DCL )
DLT Delete削除する( DLTF, DLTLIB, DLTPGM, ... )
DLY Delay 延期する( DLYJOB )
DMP Dumpダンプ( DMPCLPGM )
DODo実行する( DO )
DSP Display 表示する( DSPPGM, DSPLIB, DSPCMD, ... )
EDT Edit編集する( EDTOBJAUT )
END End 終了する( ENDDBG, ENDDO )
GOGoGO( GOTO , GO )
GRT Grant 認可する( GRTOBJAUT )
INZ Initialize初期設定( INZPFM )
MON Monitor 監視する( MONMSG )
MOV Move移動する( MOVOBJ )
OPN Openオープン( OPNQRYF )
OVR Override 一時変更( OVRDBF , OVRPRTF )
PRT Print印刷する( PRTERRLOG )
PWR Power 電源( PWRDWNSYS )
RCL Reclaim 再利用( RCLACTGRP, RCLRSC )
RCV Receive 受信する( RCVF )
RGZ Reorgarize再編成する( RGZPFM )
RLS Release 解放する( RLSSPLF )
RNM Rename名前の変更( RNMOBJ )
RST Restore 復元する( RSTOBJ , RSTLIB )
RTV Retrieve検索する( RTVOBJD, RTVJOBA )
RUN Run 実行する( RUN )
SAV Save保管する( SAVOBJ, SAVLIB )
SBM Submit投入する( SBMJOB )
SET Set 設定する( SETATNPGM )
SIGNSignサイン( SIGNON, SIGNOFF )
SND Send送信する( SNDNETF, SNDBRKMSG, ... )
STR Start 開始する( STRPDM, STRDBG, ... )
TFR Transfer転送する( TFRJOB )
UPD Update更新する( UPDDTA, UPDPGM, ...)
VRY Verify検査する( VRYCFG )
WRK Work処理する( WRKACTJOB, WRKCFGSTS, ... )