ライブラリー : QRPLOBJ
は IBM i のいわば「ごみ箱」のような存在であり
コンパイルや RSTOBJ
、RSTLIB
コマンドなどで上書きされた古いオブジェクトが
i5/OS によって自動的に BACKUP されて保管されている。
従ってうっかり RSTLIB
やコンパイルで上書きしたオブジェクトも
QRPLOBJ
の中を見れば残っているはずなので何か問題があったときに
参照してもらいたい。
Chicago で Excel アップロードを使って Excel ファイルへアップロードしたときも
Chicago によって自動的にライブラリー QRPLOBJ
に更新前の状態のファイルが
BACKUP されている。
ところで自動的に BACKUP を取ってくれるのは、とても便利であるのだが
QRPLOBJ
の内容は永遠に残ってしまうのだろうか ?
実は QRPLOBJ
は i5/OSの IPL 直後に SCPF というジョブによって消去される。
つまりクリーン・アップされるのである。
それでは 毎日、IPL しないで電源がオンになりっぱなしの企業も多い。
このようなときには QRPLOBJ
は残ってしまう。
一度、DSPLIB QRPLOBJ
で中身を確認して欲しい。
電源が入れっぱなしでコンパイルを繰返していると 10万個以上のオブジェクトが
存在していても不思議ではない。
となると QRPLOBJ
に溜まっているゴミは掃除しないと
HDD (ハード・ディスク)の容量を圧迫する原因になりかねない。
ご存知のように IBM i はディスク使用率が多いとパフォーマンスの低下となる。
従ってたまには IPL するかまたは QRPLOBJ
の中を消去してやる必要がある。
QRPLOBJ
はオブジェクトの BACUP だけなので中身を消去しても
i5/OS の挙動や実行に影響を与えることはない。
特にソフトウェア・ハウスなどで旧いリリースの IBM i を長年使っている会社では
一度、確認してみることをお勧めする。