実行環境

109. 機密保護の重要性(1)

個人情報保護法に始まって FaceBook の創始者が米国の公聴会で個人情報の漏洩を
詫びるなど機密保護に焦点が当てられている時代になっている。

話は変わるが数学を学ぶ者にも 1.計算バカ と 2.証明バカ の二種類があると言われている。
前者の「計算バカ」というのは数学とは問題を解く学問と思って
(方程式を含む)演算や計算ばかりに終始しているタイプの人である。
後者の「証明バカ」というのは証明ばかりこなしている人であり、
もちろん論理的証明が重要であるのは言うまでもないが証明だけでは何も生み出さない。
当然、数学という学問の本質はこのどちらでもない。

IBM i のユーザーの中でも面白いことにこの二種類の分かれ方があって

1運用型2開発型

に分かれるようである。

「運用型」ではプログラムの開発は社内ではなくどちらかというと外作に
任せているような法人で、開発は得意ではないものの、運用は厳しく行われていて
特に機密保護は厳格に遵守されているタイプである。
これに対して「開発型」はもっぱら社内開発が中心で考えるより手が先に
動くくらいに開発が得意であるタイプである。
ところが残念なことにここに問題があって機密保護やエンド・ユーザーの
権限などには全く興味を示さないし学習もしたくない、というタイプである。
プログラム開発にしか興味がないのだ。

今回はこのような開発は得意だが機密保護は苦手というタイプの人に
スポットを当てて解説を行いたい。
このシリーズでぜひ苦手を克服して運用にも自信を深めて頂きたい

シリーズを読んで頂ければ社内がいかに危ない状態であったのかを
実感して機密保護の強化に努めて頂けるのではないかと思っている。