STRCGU
で System i に外字を登録するが、それだけでは外字を印刷したり表示したりすることは
できない。STRFMA
を使ってディバッグ・モードで動作させて外字をダウンロードして
Windows PC の外字エディタで userfont.fon
を外字登録をしなければならない。
この厄介で手間のかかる作業をすべてのPCクライアントに行なって初めて、外字の表示や
外字の印刷を行なうことができるようになる。
それでは初めにSystem i に外字を登録しなければならなかった理由は何であろうか ?
そもそも System i 自体にフォント・テーブルを持つ理由は何だったのだろうか ?
これは二芯同軸ケーブルによって System i (AS/400) の本体とプリンターが接続されていた、
いわゆる直結型のプリンターに印刷するときに、プリンターに使用するフォントを登録しておく
ためのものであった。
また5295等の直結型のダム端と呼ばれる表示端末装置に表示するためのフォントであった。
System i のフォントは 24x24 と 32x32 の二種類のフォントがあり、各々利用意図が
次のように異なっている。
24x24 | ........ | 5250エミュレータ表示端末用、プリンター5553, 5577 用 |
---|---|---|
32x32 | ........ | 5583, 5337 プリンター用 |
これでわかるように 5583, 5337 は大規模なページ・プリンターであるので
これらを使用しない限りでは 24x24 の外字登録が圧倒的に多いはずである。
前述の直結型のプリンターを使っている例は今ではほとんど例を見ないので
これらのプリンターを使ってないのであれば、外字はデータとして存在していたとしても
System i 上での外字登録は不要である。
何もしなくても System i の外字コード X'6941'
は Windows 外字コード X'F040'
に
順に変換され 5250エミュレータや 5250プリンター・セッションで表示/印刷されるのは
X'F040'
に始まる Windows の外字であり、フォント・イメージは Windows の外字エディタで
登録されているイメージである。
System i の CGU のフォント・イメージは一切、関係なく極端な話として
System i に外字が全く登録されていなくても構わないのである。
このように今では System i に外字を登録することは 各クライアントPC ヘ外字を
配布するためのサーバー的な役割でしかない。
従って 5295端末を対象とする STRFMA
という前時代的なプログラムを IBM は
今後とも変更することも廃止することもないだろう。
SpoolライターVer5.0 ではブラウザから System i の外字をダウンロードしたり
アップロードしたりする機能が搭載されている。
Windows PC から外字を System i にアップロードできる機能は System i の漢字を
大幅に拡張するのに役立つはずである。
System i にはないが Windows には登録されている多くの漢字を Windows の外字として
コピーによって登録しておき、それをアップロードするだけで System i の漢字を
自由に拡張することができるようになるからである。
SpoolライターVer5.0 の外字機能は大幅に機能拡張されているので是非、試して
頂きたい。(ただし2012/06/01現在ではまだ未公開)