実行環境

78. 基本は CCSID 5026 から

CCSID の基本は CCSID 5026 を理解することから始めることになる。
5026 が最初に学ぶ CCSID である。
CCSID 5026 とは EBCDIC コードの 日本語 + 半角カナ のセットを意味している。

はじめに System i を導入したときの初期値のシステム値

のようにして QCCSID は 65535、 つまり無地(ホワイト) の状態で出荷される。
さらに国コード QCNTRYCDJP (日本) として出荷される。
この2つの組み合わせによって省略時のジョブは

   コード化文字セット識別コード  . . . . . . . . . . :   65535 
   省略時のコード化文字セット識別コード  . . . . . . :   5026  

のようにして 5026 として決定される。

このジョブのCCSID よりも「省略時のCCSID」のほうが何かの作業のときの CCSID として
採用されることが多くなるので「省略時のCCSID」のほうが重要になってくる。

もちろん,システム値 QCCSID を 5026 , 5035, 1399 等の別の値に意図的に設定しておけば
ジョブのCCSID や 省略時のCCSID も QCCSID の値に設定されるのは言うまでもない。

さて最初に CCSID とはデータの表記を示すための記号である、と説明したように
CCSID 5026 のデータ・ベースやジョブ環境で任意に自由に入力した値がすべて
自動的に 5026 の値に変換されて保管されるわけではない。
CCSID は、あくまでも内容物の内容を示すための表記にしか過ぎない。
そこで CCSID 5026 に適合する値を入力することができる文字セットが
5250エミュレータのホスト・コードページであり5026 に入力するためには

930 日本語英数カナ

を指定して入力することになる。
ホスト・コードページ 930 であれば、5026 データ・ベースに対して日本語の漢字はもちろん
のこととして、半角カナ文字も入力することができる。

ここで誤解が多いのが CCSID 5026 環境における英小文字の使用である。
ホスト・コードページ 「930 日本語英数カナ拡張」を使用すると
英小文字を 5250 エミュレータ上で入力できてしまうのである。
しかし 5026 環境で入力された英小文字は、見せ掛けだけであって正しい英小文字ではない。
正しい英小文字は CCSID 5035 環境で入力されたものが、実は正しい英小文字である。
次の項ではこの英小文字と半角カナの正しい識別について解説する。
ここでは

半角カナを入力するには CCSID 5026 環境を使用する。

ということだけを、しっかり頭に入れておいて欲しい。