実行環境

87. 質問のその前に

掲示板やヘルプ・デスクに最も多い質問の形式は

「エラーが出ました。何が原因ですか ?」

という形式の質問である。
この質問では自分が何をしたかも語っていない。
多くの質問者はエラー・メッセージだけを伝えれば 回答者は自分が何をしたかも悟ってくれる、と
思っているようであるが、それは神様でも不可能である。
「何をされたのですか?」と聞くと
「何をするとこのようなエラーになりますか?」と逆に聞いてくる人もいる。
どうも自分のしたことすら覚えていないようで問題の解決には ほど遠いことになる。
エラーになる原因は、ただひとつだけではないことを質問者の皆様もよく理解して欲しい。

例えば、
昨日まで正常に通信できていたアプリが今日は通信ができなくなっている、とする。
「昨日までは正常に通信できていたのに今日は通信ができません。何が原因ですか?」
と聞かれたら貴方ならどのように答えるでしょうか?

「自分で調べなさい」とか「私はあなたの傍にいて監視していたわけではないので
わかるはずがない」とでも言いたくなりますね。

また、

「○○したらエラーになりました。原因は何ですか?」

という質問もある。
自分が試みた操作は簡単に述べているが エラー・メッセージの内容については一切、不明である。

つまりこれらの質問は情報が圧倒的にに不足していると同時に
エラー・メッセージを言えば回答者が答えることができるだろう、と
思ってしまう想像力の欠如からこのように質問になっているのだろうと予測できます。

適用業務の動作は、

  • プログラム

  • 操作

  • データ

  • 環境

の4つの要素から成り立っています。

どのプログラムを使って、どのような操作をして、
どのようなデータを、どのような環境で行なった結果なのか、

を正確に伝えないと回答者は想像もできません。
このことをよく理解しましょう。
特定のPCだけに起こる現象なのか、何かの変化の結果起こった現象なのか すべて理論的に考えてください。
「XXXX が原因のような気がする」という根拠のない想定は無用です。

- エラー・メッセージだけでは原因は全くわかりません

と言うことをくれぐれもよく理解してください。