IBM PowerSystem の次期 CPU である Power9 は実は昨年末(2017年末)に
リリースされている。
このときは AIX 用としてリリースされていたので IBM i は搭載されていなかった。
今年に入ってつい先日、2018/03/26 よりは IBM i Ver7.3 TR4 を搭載して
Power9 が出荷されると IBM から発表があったので知っている人も多いだろう。
なぜ Power9 が注目して待たれているかというと AI であり Watson である。
Power9 の触れ込みは機械学習のために開発されたチップ(CPU)であると
IBM がアナウンスしていたからである。
IBM i は確かにレガシーなマシンのように見えるが
i5/OS Ver8.0 (?)が機械学習 API を公開したとなると話は一変する。
コンピュータのソフトウェアによる機械学習は Python だけでなく
C 言語でもクラウドで機械学習を行うことができる。
かつての AI が普及しなかったのは、将棋で言うと最適な次の手を
選択するための論理をプログラミングしようとしたからである。
プログラマーが想定するアルゴリズム以外の最適手があれば
当然、AI は藤井六段でなくても負けてしまうだろう。
しかし莫大なデータだけを AI に投入して、そこからの
最適手を類推する論理を生み出す AI になってからは
俄然、AI は人間以上に成長を始めた。
2017年は毎日のように AI が報道されていた。
IBM i がクラウドで Watson を使える API が搭載されたとなると
IBM i の業界だけでなく全世界から脚光を浴びることになり
オープン系からも IBM i の利用が注目されることになるのは
間違いない。
IBM は次期 i5/OS を必死になって開発しているに違いない。
今までの RPG/COBOL ユーザーを継承するマシンに留まるだけなのか
それとも AI の世界を見せてくれるのか?
IBM の勇気が試される。
Ver8.0 (?) には皆さんも注目して欲しい。