まず最初に IBM Watson の機能を知っておく必要がある。
それを踏まえて Watson をどうのような業務に使えるかを考察していこう。
AI やディープ・ラーニングとは何かという話をし出すと
前フリが長くなりすぎるのでそれらは割愛する。
流行のコグニティブという言葉の意味もネットなどで調べて欲しい。
Watson は多くのビッグ・データなりを与えておくと
そこから結論を推測するシステムであり
次のようなジャンルでの機能がある。
画像に含まれる意味を検出する
ディスカバリー
(コンテンツを分析して傾向やパターンを抽出する : 日本語未対応)
どれを選択すべきかの意思決定を支援する
こうして眺めてみるとどうやら Watson は自然言語や音声を処理する機能であるなら
あなたの持っているスマホと対して変わらない。
AI らしさを発揮するのは分析系であるようだ。
しかし、いきなり Watson でのデータ分析に活用するにはまだ道が遠い。
もう少し身近に Watson を活用できるようになってからであろう。
音声や自然言語を使ってスマホがやっていたようなことを
IT 分野に利用することができる。
ルート・セールスや見込み客を訪問している営業の小野寺クンは
入社してまだ一年生である。
今日は約束していたお客様 A 社を訪問したのだがお客様の急な用事で
A 社のお客様と会えなくなった。
そこで小野寺クンはスマホで会社の IBM i に接続まではできるのだが
そこからどうしてよいかわからない。
あいにく上司の佐々木課長も出張中で連絡がとれない。
そこで小野寺クンはスマホに向かって
「得意先検索っ !!」と叫ぶと得意先一覧が表示された。
続いて「A 社 !」と叫ぶと A 社の情報が表示された。
「この近くの別の得意先は ?!」とやると「B 社」が出てきた。
「B 社の電話番号は ?」とやって電話ができてアポイントもとることができた。
ついでに「地図は ?!」とすると B 社の GoogleMap が表示されたので
急いで B 社に向かうことができた。
このように未経験の新人でも得意先を音声で検索することができる。
かな検索の機能があったとしても音声認識のほうが圧倒的に便利で早い。
この例は得意先のカナ検索をスマホの音声認識に置換えただけである。
「電話番号は ?」を「 F4 = 電話番号」、「地図は ?」を「 F7 = GoogleMap 」と
置換えてみると音声データを単に機能キーに置き換えるだけだと気づくだろう。
そうすると Watson も何だ、単に音声データを機能キーに置換えた
だけだと考えると非常にわかりやすい。
「得意先検索っ !!」も実は内部では CALL TOK001CL に置換えられて
実行されているに過ぎないのかも知れない。
そう考えれば音声データの利用もわかりやすくなる。