実行環境

100. 仮想端末 QPADEVxxxx をオンにする

システム値 : QAUTOCFG (自動構成装置) を 1 (=オン)にして
QAUTOVRT (仮想装置の自動構成) の値を *NOMAX
設定しておくと仮想端末 QPADEVxxxx が 5250 エミュレータによって
接続すると自動発生することはよく知られているが
長い間、仮想端末の自動生成を使っていると妙に仮想端末の数が
増えている気はしないだろうか ?

実際、仮想端末の数は徐々に増えている。
しかし調べるのも面倒だし何かシステム値の知らない設定値でもあるのだろうと
思っている方に今日はその種明かしと対策をお教えしよう。

  • 生成される仮想端末 : QPADEVxxxx
    IPL 時のオン・ラインは *NO である。
  • 5250エミュレータは使える仮想端末がないときは
    仮想端末を自動生成する。

この2つの条件がつねに成り立っているので 5250 エミュレータを接続する度に
新しい仮想端末装置が生成されるのだが、次の IPL では生成された仮想端末は *OFF
になっているので 5250 エミュレータは次の新しい仮想端末を生成することになって
仮想端末は徐々に日増しに増えていくことになる。

これは

WRKCFGSTS CFGTYPE(*DEV) CFGD(QPADEV*) + [実行]

すれば

QPADEV0001 5250 使用できない (1=使用可能にする)
:
:

が並んでいることで確認することができる。
その一方で「5= 明細の表示」で装置の詳細を調べてみると

IPL 時にオンライン . . . . . . . . : *NO

となっているので毎朝の IPL を行うとオフに変更されたままになることがわかる。

この 2 つの条件を理解している IBM の開発者がいなかったのか
放置しておけば死に体の仮想端末の墓場が増えていくばかりである。

そこで会社の IBM i 内部に死に体の仮想端末の墓場を作りたくないのであれば
多くの死に体の仮想端末を生き返らせる必要がある。

VRYCFG CFGOBJ(QPADEV*) CFGTYPE(*DEV) STATUS(*ON) RESET(*NO)

を実行すれば仮想端末 QPADEXxxxx を一斉にすべて オンに変更することができる。
しかし、このままでは次回の IPL で仮想端末はすべて再びオフに変更されてしまう。
そこで朝イチのスタートアップ (QSTRUP) にこのコマンドを入れておけば
IPL の直後にも仮想端末はすべてオンにセットされる。
従って無駄な仮想端末の発生も抑えることができるようになる。