実行環境

61. 新しい System i を導入したら、ここをチェックしよう !!

潟Iフィスクアトロは 2010.12.24 に新しく追加で IBM System i Model 520 OS Ver7.1 を導入した。
ここで真っ先にシステム値等をチェックして必要な変更を行ったのでその内容を紹介しよう。
自社の System i が導入されたときにも役に立つはずである。
また新規導入でなくても自社の System i のシステム値が以下と比較してもらえれば参考になるはずである。

QACTJOB

初期活動ジョブ数 を 200 から 250 に変更
これは導入時の値は 200個に設定されているが WRKACTJOB活動JOB数 を調べてみると
170 個であったので、余裕を見て 250 個に修正した。
WRKACTJOB で表示される 活動JOB数 がこの値より大きいのであればCPU は、
この値までしか 活動JOB を処理しないのでパフォーマンスの低下の原因となってしまう。

QAUTOCFG

自動構成装置 が 1=オンであることを確認
通常、導入時のこの値は 1=オン になっており 5250エミュレータ端末名 QPADEVxxxxx
自動生成することを意味している。弊社は端末名は固定していないので 1=オン にしているが
端末名を固定しているユーザーでは 0=オフ に設定変更しておく必要がある。

QAUTOVRT

仮想装置の自動構成を 0 から *NOMAX に変更
導入時の値は 0 であるので QAUTOCFG1=オン であっても仮想端末 QPADEVxxxx
自動生成されることはない。
弊社は自動生成が必要であるので、その個数も *NOMAX に設定した。

QCCSID

65535 であることを確認
通常は導入時の QCCSID の値は 65535, つまりホワイトであり何も指定されていない。
これら対して QCNTRYIDJP であれば実行ジョブの省略時の CCSID5026 と設定される。
QCCSID5026 に設定されている OS では

QLOCALE/QSYS.LIB/JA_JP_5026.LOCALE

と設定されていれば、それは特約店 SE による完全な誤解である。
QCCSID が、5026 であっても

QLOCALE/QSYS.LIB/JA_5035.LOCALE または *NONE が正しい値である。

QLMTSECOFR

機密保護担当者の装置アクセスの制約を「0= 明示的な装置アクセス不要」に変更
これは QSECOFR が使える端末名の名前を制限するものである。
弊社ではどの端末でも QSECOFR を使用することができるようにしておく必要があるので
0 に変更した。

QLOCALE

ロケール・パス名が /QSYS.LIB/JA_5035.LOCALE であることを確認
このシステム値は /QSYS.LIB/JA_5035.LOCALE または *NONE が正しい値であるが
特約店SE が誤って /QSYS.LIB/JA_JP_5026.LOCALE として設定している場合がある。

QMAXSIGN

認められる最大サインオン試行回数
導入時の値は 3 であるが弊社では *NOMAX に変更した。

QQRYDEGREE

並行処理度を *NONE から *MAX に変更
これは複数プロセッサーを同時並行に走らせるかどうかを指定するものであり
導入時の値は *NONE であるが 複数契約をしていなくても *MAX に変更しておくと
パフォーマンスがかなり速くなることが知られているので *MAX に変更した。

QSECURITY

システム保護レベルを確認
昔はこの値が 10 であったりしたので機密保護が非常に低い危険な状態で
運用されていることが多かったが今では機密保護の重要性はよく認識されていて
導入から 30以上に設定されている。
OS Ver6.1 を導入したときは QSECURITY40 であったが
OS Ver7.1 では QSECURITY30 に設定されていた。

QSTRUPPGM

始動プログラム を QGPL/QSTRUP に変更
スタートアップのCLP ソースは RTVCLSRC コマンドによって QGPL/QCLSRC
復元の上、必要な修正を加えた後、QGPL へコンパイルしておく。
さらに システム値 QSTRUPPGM を導入時の QSYS/QSTRUP から QGPL/QSTRUP に変更する。
ユーザーによっては QSYS/QSTRUP のまま使用しているケースもあるが
QSYS にユーザーがコンパイルしてオブジェクトを入れることは避けるべきである。

QUSRLIBL

ライブラリー・リストのユーザー部分
弊社はこの値を全く変更しないが、ユーザーによっては EDTLIBLCHGLIBL
面倒との理由からか、このシステム値に必要なライブラリーを追加している例もあるが、
あまりお奨めはできない。