RSTOBJ
コマンドや RSTLIB
コマンドによってオブジェクトやライブラリーを
復元するときに、上書きで復元するには「66. ライブラリーを上書きで復元するには ?」
で紹介したように、
メンバーオプション MBROPT *ALL オブジェクト差異可能 *ALL
として指定すれば、すべてのオブジェクトは上書きで復元される。
しかし、ほとんどのオブジェクトは上書きで復元しても良いものの、
あるいくつかのオブジェクトだけは上書きしないで欲しいという特殊なケースも
発生することがある。
ライブラリーを上書きで復元するのだが、ある特定のオブジェクトだけは
上書きしては困るので、元のオブジェクトのままで残しておいて欲しい、という
場合である。
このとき OS V5R3M0 以降で追加されたキーワードとして
除外するオブジェクト OMITOBJ
に、上書きされたくないオブジェクトを指定すれば、そのオブジェクトだけは
上書きの対象からはずされる。
RSTLIB SAVLIB(MYOBJLIB) DEV(*SAVF) SAVF(QGPL/MYSAVF) MBROPT(*ALL) ALWOBJDIF(*ALL) OMITOBJ((MYOBJLIB/PGM001))
弊社では OMITOBJ キー・ワードによるオブジェクトの復元は、Spoolライターの
「オンラインPTFの適用」に利用されている。
Spoolライターの「オンラインPTFの適用」は、インターネット経由で製品の試供版を
ユーザーのライブラリーへ上書きで復元するものであるが、すべてを上書きで復元してしまうと
永続ライセンスやユーザー個別の設定情報までもが上書きされてしまう。
これを防ぐために永続ライセンスやユーザー個別の設定情報だけは OMITOBJ キー・ワードによって
上書きされないようにしているのである。