実行環境

76. CCSID とは

CCSID とは「コード化文字セット」のことであり、あらゆるオブジェクトに
そのオブジェクトで使用されている文字コードを示すものが CCSID である。
CCSID は、記述されているテキストやデータの文字を正しく判別するための
指標として大変重要である。

しかし、System i ユーザーが最も苦手としているのは CCSID ではないだろうか ?
現実のところ CCSID は、ほとんど正しくは理解されていない。
このシリーズでは 「CCSID とは何か ?」を徹底的に基礎から解説する。
IBM System i にまつわる CCSID の誤解を無くすのが本シリーズの目的である。

■ コードを識別するためのCCSID

例えば、ある人が「ノー」と喋ったとする。
もしその人が米国人であれば、恐らく「NO」の意味であると推測できるが
日本人であれば「」の意味かも知れないし「」を意味しているのかも
しれないと考えてしまう。
この発音の意味する情報としてこれが「英語」であるか「日本語」であるか
がわかれば NO かの判断ができる。
この「英語」や「日本語」を示す記号が CCSID である。

■ 表示を意味するCCSID

上記でおわかりのように、あるデータがあっても、CCSID がわからなければ
そのデータを 「HELLO」 と読み取っていいのか、「こんにちは」と読み取ってよいのかを
判別することができない。
つまり CCSID とはデータを何語として読めばよいのかを判別するための
判定記号のことである。
つまり入力に使用するのではなく読み取り・表示のための判別に使用するのが
CCSID であることを強く意識しておいて欲しい。