Web開発のための基礎知識

IPアドレスを翻訳するDNSサーバーとは?

TCP/IP接続のネットワーク網で、すべてIPアドレスで処理できれば、何の問題もありませんが、
インターネット接続が絡んでくると同じ IPアドレスのサーバーが複数、存在していたのでは、
サーバーを特定して接続することができません。

そこで、世界中で公開されているサーバーには、それぞれ重複しないIPアドレスを割り振ることが必要です。
この一意的に割り振られるIPアドレスのことを「グローバルIP」と呼びます。
System iも世界中に公開するWebサーバーとしようと思うのであれば、グローバルIPの取得が必要となります。

グローバルIPは、単にインターネットの受信だけを行う契約ではなく、送受信を可能とするインターネット回線を
プロバイダーと契約して、そこからいくつかのグローバルIPを取得する必要があります。

これに対して社内LANだけで通用するIPアドレスのことを「ローカルIP」と呼びます。
以外に知られていないことですが、外部からの侵入者は、たとえLANに侵入したとしてもそこのローカルIPには
接続することはできません。侵入したとしてもグローバルIPを持つサーバーにのみ、アクセス可能なので、
これはTCP/IPの仕様です。

ところで、インターネットにアクセスするときには毎度、IPアドレスを打鍵して接続するわけではなく、ほとんどが URL
と呼ばれる

http://www.officequattro.com

というような名前を使って接続しているはずです。
このような URLを IPアドレスに内部で翻訳して、そのサーバーに正しく接続してくれるのが
「DNSサーバー」(Domain Name System) です。

世界中のDNSサーバーが接続されて、情報を互いに交換していることによってURL を打鍵するだけで、
正しく目的のサーバーに接続することができます。
自社のSystem iをグローバルに公開したいのであれば、社内にも DNSサーバーが必要となります。
DNSサーバー自身にも、グローバルIPを割り振って、社外のDNSサーバーと通信できるようにしなければ
なりませんので、前述したグローバルIPの取得はSystem i一台だけに、割り振ればよいものではなく、
ルーターやDNSサーバーにもグローバルIPを割り振る必要があります。
メール・サーバーが必要な場合もあるでしょうからSystem iを公開するにしても慎重な検討が必要になります。

最後にあなたのPCがインターネット接続可能に設定してあるならば、必ずどこかのDNSサーバーへの
接続設定が行われているはずです。
Windowsの「マイネットワーク」アイコンを右ボタンでクリックして「プロパティ」を選択して、「ローカルエリア接続」を
選びます。
その中から「インターネット接続(TCP/IP)」を選んでプロパティを表示してください。
次のように DNSサーバーへの接続が定義されているはずです。