Web開発のための基礎知識

IFS (統合化ファイル・システム) と WRKLNK

上記で説明のないままに 「IFS」 という名称が出てきてしまいましたが、IFS とは System i 内の
UNIX互換のファイル・システム
のことです。

System i のユーザーではこれまで慣れ親しんでいるファイルとは、固定長の長さを持つEBCDICコードの
ファイル
でしたが、Windows や UNIX では、すべては ASCII のストリームによるファイル・システム です。
例えばHTMLもそのひとつです。

これらを System i 内に保管するように用意 されたのが「IFS」です。
Java のオブジェクト・ファイルである classファイルも System i では IFS上で稼動します。

IFSの全容を眺めて保守するためのコマンドが WRKLNK です。
WRKLNK の使用も CCSID = 5035 が必要ですので、やはり

CHGJOB CCSID(5035)
WRKLNK
CHGJOB CCSID(5026)
CHGJOB CCSID(65535)

の順に処理します。
下記はその WRKLNK によって表示された画面の一例です。

                         オブジェクト・リンクの処理                 
                                                                        
    ディレクトリー . . :   /                                            
                                                                        
    オプションを入力して,実行キーを押してください。                    
      2= 編集  3= コピー  4= 除去  5= 表示  7= 名前の変更  8= 属性の表示
      11= 現行ディレクトリーの変更 ...                                  
                                                                        
    OPT   オブジェクト・リンク           タイプ      属性         テキスト        
          usr                    DIR                                    
          var                    DIR                                    
          www                    DIR                                    
          AS400-NET.USR          DIR                                    
          JAVATEST               DIR                                    
          PERLTEST               DIR                                    
          QATMHSTOUT             DIR                                    
          QDLS                   DIR                                    
          QFileSvr.400           DIR                                    
                                                                続く ...

タイプとして表示される DIRディレクトリー であり、5=表示 によって下位の階層を表示することが
できます。タイプに STMF と表示されているものが ストリーム・ファイル でありHTMLなどもこの中に
入ります。V5R1M0 以降であれば 5=表示 によって直接、ストリーム・ファイルを表示したり編集したり
することができますが、改行コードの文字化けが発生しますので、新規のストリーム・ファイルの入力や
挿入には使用しないでください。

次は EnterpriseServer によってWizard生成されたプロジェクトが保管されている様子です。
ディレクトリーに注意してください。

                         オブジェクト・リンクの処理                 
                                                                        
    ディレクトリー . . :   /AS400-NET.USR/PROJECT/PROJECT1              
                                                                        
    オプションを入力して,実行キーを押してください。                    
      2= 編集  3= コピー  4= 除去  5= 表示  7= 名前の変更  8= 属性の表示
      11= 現行ディレクトリーの変更 ...                                  
                                                                        
    OPT   オブジェクト・リンク           タイプ      属性         テキスト        
          DB2_DSPCOMBO.htm       STMF                                   
          DB2_DSPCOMBO.jsp       STMF                                   
          DB2_DSPCOMBO_Servl >   STMF                                
          DB2_DSPCOMBO_Servl >   STMF                                
          DB2_DSPDSPHED.htm      STMF                                   
          DB2_DSPDSPLY.htm       STMF                                   
          DB2_DSPDSPLY.jsp       STMF                                   
          DB2_DSPDSPLY_Servl >   STMF                                
          DB2_DSPDSPLY_Servl >   STMF                                
                                                                続く ...

例えば、上記では DB2_DSPDSPHED.htm という HTML が保管されていることがわかります。
しかも WRKHTTPCFG では Pass /AS400-NET.USR/* を指定していたはずですから、この
DB2_DSPDSPHED.htm にはブラウザからアクセスできることがわかります。